やっぱり元のLiar-Sバージョンで楽曲の正解は出しているというか、このメロディーに対してはこれっていうアレンジのアプローチがあると思うので、KYOHSOっぽくするのは大変だったんじゃないかなと。
今回はKYOHSOっぽくヘヴィーに仕上げていただいて、依都が劇中で言っていたように「自分たちのもの」にしていて、KYOHSOらしさもおり込めてる。原曲に対するリスペクトもありつつ、すごいなって思いました。個人的にもやっぱりKYOHSOバージョンの方が歌いやすいです。
依都として歌うのは、僕の中でのスイッチが入りやすいのもあって、楽曲はLiar-Sのカバーでしたけど、KYOHSOっぽいアレンジですんなり歌えました。歌ってて楽しかったです。

和気あいあいとしつつ楽曲について話していくんですけれども、急に「優が仕切りなよ！」「篠がやる？」みたいな流れが、キャリアを感じます。今までと違ったことをしたくなるっていうタイミングなんでしょうね。「たまには変えてみる？」っていうのがバンドらしくて良いと思ったし、楽曲に対してどう思ってるか、カバーすることに対してどう思ってるかっていう依都の本音を台本を通して聞けて、「なるほどな」と。僕も普段カバーをすることがあるので、共感できるところがいっぱいありました。「わかるわかる、俺もそんな感じ」っていう。
「いいんだよノリと勢いで適当にやっときゃ」って言ってたらどうしようかと思ったけど(笑)。そうじゃなくて、しっかりと「曲というのは何か」、「自分がやるべきことは何か」っていう、依都の考えを聞けたのも嬉しかったです。

カバーっていうのは、実はあまりすすんでやりたくない。というのも、やっぱり相当な神経を注ぐし、もう出ている楽曲であれば、それを大事にされてるアーティストやファンの皆さんが持つ印象とかイメージがあるから、生半可な気持ちでやっちゃいけないと思ってて。ちゃんとリスペクトしつつ、「この人に歌ってもらえてよかったな」と思ってもらわないと。それこそ依都が言っていたように、カラオケじゃないから。ちゃんと形にしなきゃいけないって、なかなか勇気がいることだと思うんですね。
リスペクトもあるけど、せっかくやらせてもらうなら自分らしさをどう乗せるかっていう楽しさもあって。おっかなさもありつつ、挑み甲斐はありますよね。なので積極的にやりたいとは言わず、ドキドキしながらやってます(笑)。
前にカバーさせてもらった楽曲を、本人がセルフカバーしたことがあったんですけど、きっかけを聞いたら、僕のカバーを聞いて、曲の新たな可能性を試したくなったって。それって僕にとっては、これ以上ないくらい、ものすごく嬉しいことじゃないですか。そういう化学変化も起きるので、ちゃんとやれば幸せな結果になるんですけど……その分生半可にはできないですね。

早いな～(笑)。なかなかな年月だと思いますし、そうやって10の位が一つ変わってもずっと応援してくださってる方には感謝しかないし、それだけの魅力がこのDYNAMIC CHORDという作品にはある。 そしてもう10年と言わず……やりますよ。これならいけると思います(笑)。
DYNAMIC CHORDなら僕ももう10年頑張れると思うので、これを聞いてくださってる皆さん、
応援してくれる皆さんと一緒に、これからも育てていけたらと思います。
……60歳になっても歌えるんじゃないかな、YORITOなら(笑)。大丈夫です！

おかげ様で10年という年月を刻むことが出来そうで、それはひとえに、ずっと応援してくれている皆さんと、途中で作品を知って今現在応援してくださっている皆さんのおかげだと思います。 僕が声優として携わっている数あるタイトルの中でもDYNAMIC CHORDは珍しい、特異な存在感の作品だと思っているので、僕も大事にしたいし、今後の展開を個人的にも期待しているので、皆さんもそういった夢をDYNAMIC CHORDに見ていただけたらなと思います。 ぜひ楽しんでください！